自由な場所と逃げたい私

適応障害とか言われてる20歳女子の精神病棟入院記。10月20日退院。

ただいま、かわいい私。

入院して初めての外泊が終わりました。ひとりで挑むには、あまりにリスキーだと思ったので同じ病棟の友達(一回り以上は年上ですが)の同伴で実家に帰りました。西の果てのさらに西の果てにある実家周辺は、それなりに栄えています。

病院でのカジュアルスタイルな服を実家で着替え、ココディールのオフショルダーワンピースでガーリー全開。モデル体型になった自分を全身鏡で見て歓喜。スタバで友達とおしゃべり。ショッピングモールで長い長いお買い物。イタリアンでディナー。とても楽しかったです。飼い犬にも会えて、べろんべろんに舐められて、抱っこして、お腹を撫でて、ひたすら癒されました。
2日目は友達が街で用事があるというし、私も外泊する理由となった眼科受診を達成するために、別行動になりました。遂に母とふたり、1対1です。緊張が走ります。入院して元気になった私でいなくてはなりません。少しの失敗も許されません。私は母の言動や表情を敏感に読み取り、慎重に発言しました。おそらく私は、回復したあーちゃんをほぼ完璧に演じきれました。そして、帰途に就きます。退院後、あれが毎日続くのだと悟り目の前が暗くなりつつ、母の運転に身を任せ、母と友達の話に適当な相槌を打ちました。病院に着くと、奇妙な安心感がありました。

母と家の中でふたり。
「あーちゃん、かわいかね」
当たり前です。自分の子供なのだから、かわいくないはずがないでしょう。
「だって、お母さんの子だもん」
母似という遺伝でかわいく育った?
自分の子だから、当たり前にかわいい?
この言葉を、母はどう受け取ったのでしょうか。
私って、本当にかわいい娘なのでしょうか。